こんばんは。
PR担当のエイミーです。

寒さと雨の続いた1月も、残すところあと1日ですね。
今週のトップバッターは、お馴染みとなったあのプロジェクトです。

「飲む」エクストラバージンオリーブオイルを食卓に

きびだんごスタッフにもファンが多く、今年で7度目の開催となる「イタリア・シチリア島のオリーブオイル輸入プロジェクト」。イタリアはシチリア島のオリーブ生産者と共同企画のオリジナルエクストラバージンオリーブオイルを酸化防止ボトルに詰めてお届けします。

今回の目玉となるのは、新品種チェラソーラを使用したオイル、「ストロング」。これまで定番だったマイルドでフレッシュなビアンコリラ種のオイルに比べ、苦みが強く重ための感触となっています。

また、ピリッと辛い新フレーバーの「チリペッパー」が仲間入り。「白トリュフ」「レモン」とあわせてお楽しみいただけます。健康・美容・美味しいごはんと、良いことづくめのシチリア島のエクストラバージンオリーブオイル。ぜひ、生活の一部に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

重力が「見える」&「感じられる」サイエンストイ

1分間に3000回転するジャイロスコープ【RODA】(ローダ)。ジャイロスコープとは、高速回転による慣性力でバランスを維持する装置のこと。あまり馴染みのない言葉ですが、実は日常生活の多くに取り入れられている仕組みで、船や飛行機、ドローンやiPhoneにも使用されています。

デザイナーはNASAのロケットデザインにも関わった経験を持つ機械工学のスペシャリスト。持ち手を取り付けることで、回転の感触を感じられるように設計されています。また、ショーケースもスタイリッシュなデザインとなっており、デスク周りのインテリアとしてもおススメです。疲れた時には、【RODA】を回して息抜きしましょう。

 

\祝・プロジェクト達成!/お洒落な大人の立体パズル

真鍮とステンレスを組み合わせて作られたずっしり700gの立体パズル【The Tycho Puzzle】。物理的概念と美しさをテーマとしたそのデザイン性は、まるで芸術品のよう。もちろんただ美しいだけでなく、内側に空洞を設けるなど、パズルとしての難易度や遊び心も兼ね備えています。お部屋やデスク上のインテリアとして使用しつつ、パズルも楽しめてまさに一石二鳥です。

また、第3弾となる【The Tycho Puzzle】だけでなく、これまでのシリーズ全てを手に入れることのできるチャンスとなっています。
残りのプロジェクト開催期間は15日間です。この機会をお見逃しなく。

 

【Radiant Urban Sling】美しいフォルムと機能性を兼ね備えた、スリングバッグの最先端。

デザイン性と機能性の双方を追及して生み出されたスリングバッグ【Radiant Urban Sling】。なんとデザインしたのは建築家という、一風変わった背景を持ちます。デザインの「かっこよさ」に加えて使いやすさにも重点が置かれており、特にこだわっているのが斜め構造です。その他にも、多様な収納スペース、マグネット式の開閉部やバイクロック対応設計など、注目ポイントが目白押し!

美しく、お洒落で使い勝手も抜群な【Radiant Urban Sling】、フォローして続報をお待ちください。

 

きびだんごオリジナルショートショート「薄暮(はくぼ)」

平凡であることの幸いを、わたしはずっと覚えていたい。いつのことだか、どうして写真を撮るのかと尋ねた僕に、彼女は短くそう言った。

「寒いね」

「うん」

年明けから、はや三週間。クリスマスを皮切りとするどこか浮ついた忙しないシーズンがついに終幕し、人も街も名残惜し気に日常に飲み込まれきった頃。深まる冬は、ますますその冷たさを増していた。
吐いた息が白く濁るほどの外気に身を縮こませながら、隣を歩く彼女に目を向ければ冷気に晒された耳が赤く霜焼けになっている。

「ちょっと、そのまま横向いてて」

別にそんなことはないのだけろうれど、一度気づいてしまうと、何となく時が経つごとにその赤さが薄れていってしまうように感じて、急いで背負ったリュックのフラップを開けてカメラを取り出す。内部に取り付けられた円筒ポケットに入れっぱなしのままの単焦点レンズを引っ張り出すと、ろくに設定もせずにシャッターを切った。

「うわ、白飛びしてる。・・・ISOは問題ないし。なんだ、露出が変なのかな?」

用語だけはうっすらと把握しているものの、正直なところ、特段カメラや写真に詳しいわけではなかった。趣味と呼ぶには不規則に、趣味じゃないと言い切れないほどには継続している、そんな程度の素人芸。それでも常に万全のサポートを享受できるからという至極シンプルな理由で、大概はある程度満足のいく作品が撮れてしまう。

「うん、多分ね。これじゃ明るすぎ」

彼女と彼女の撮る写真に惹かれて、生まれてはじめてカメラに興味をもったのが去年の冬の終わり。その時に彼女が被写体にしていたのは、たしか作者不明の曇ったガラス窓の落書きだった。僕の記憶にある限り、これまで見てきた彼女の作品のどれもこれもが何の変哲もない日々の断片を切り取ったもので、例えばそれは、壁に落ちた電線の影や白く泡立つ汀(みぎわ)、電車の窓から見えるテールランプの行列に道端に放置された錆びた自転車、あるいはアスファルトにチョークで描かれた「けんぱ」の跡など、そういう、誰でも思いつくけれど誰も気に留めない日常の一端であった。

今も、ファインダー越しに彼女は空を見ている。
春に向かって日は段々と伸びているが、それでも十六時半も過ぎれば空気感はすでに夜のそれだ。薄桃色の空の裾から視線を上げていくと、薄紫から黄色、黄色からみずいろへと、徐々に階調を重ねて藍色の度合いが強まっていくのが見てとれる。隣に並べればまったく異なる色合いなのに、美しいと感じるほどに上手く融和しているものだから光の波長は芸術的だ。

「これは、今日イチ。見る?」

差し出されたカメラを受け取って、かじかんだ指先で再生ボタンを押すと、今しがた撮られた写真が一秒と待たずに表示される。その出来栄えに感心して、素直に称賛の声が漏れた。

「相変わらず、上手いなぁ」

四角い小さな液晶画面の中で、順々に色を移ろわせていく空を、夜の濃紺を背負った雲が棚引いている。