こんにちは。新卒社員のまいきーです。
今月からこの「かわら版」で、新卒社員2人が代表の松崎に普段はなかなか聞けないことを質問するインタビューコンテンツをスタートしました。
この第2回では、「新人時代の思い出」についてインタビューします!
■人物紹介:長島 加奈(しまだんご)、高橋 舞伎(まいきー)
新卒できびだんご株式会社に入社した4番目と5番目の正社員
社内で癒し担当の長島とは反対に、高橋はどこかドライに振る舞っている。
でも、自分たちが働いているきびだんごが好きという気持ちは同じくらい強い。
■人物紹介:松崎 良太
きびだんご株式会社 代表/Chief Momotaro
日本興業銀行、楽天時代には投資業務やM&A案件を行い、その後独立。
2013年3月から、クラウドファンディングとECを組み合わせた「Kibidango(きびだんご)」をスタート。
ちなみにガジェットがとても好き。
「どんな新人時代を過ごしていたんですか?」
高橋・長島: 今日もよろしくお願いします!
松崎: はい、よろしくお願いします。
高橋: 僕らが会社に入社して3ヶ月以上が経ちました。そんな時期なので、新入社員だった頃の松崎さんがどう過ごしていたのかが気になっています。なので今回は松崎さんの新人時代について聞きたいと思います。
松崎: なるほど、わかりました。
高橋: 前回のインタビューでお聞きしましたが、 「小説日本興業銀行」を読んで、戦後の日本の産業を作るお手伝いをする話に感動して、日本興業銀行に入行を決めたんでしたよね。
松崎: うん、そうだね。まず入ってみてびっくりしたのが、独自の仕事のやり方がすごく尊重されていたことなんだ。
高橋: 行員それぞれの仕事の仕方がはっきりと決められていないということでしょうか。
松崎: 僕が働いていたところは長期信用銀行という、ちょっと普通の都市銀行とは違う種類の銀行だったんだけど、いい意味でも悪い意味でも個人個人の力量に任されているというところがあってね。例えば、大きな都市銀行だと問題があった時にはマニュアルにそって連絡や相談をしなければならないと聞いたんだ。でも、僕が入ったところは「とにかく上手くやれ」ってすごくザックリした指示だけでさ。
高橋: 自分で考えろということですね。
松崎: うん。でも「上手くできなかったら責任とってやるから」って、いい意味で任されていたんだなという気がします。
長島: そうだったんですね。
松崎: あと2人は聞いたことしかないと思うけど、ちょうど86年から91年にはバブル経済というものがあって。僕が入社したのが、91年にバブルが弾けた2ヶ月後だったかな。
長島: バブルの時代…私はまだ生まれていなかった。
松崎: そうだよね。就活の時はバブルの真っただ中だったから新卒社員を今までで一番多く採用した時期だった。たしか、通常100名くらいしか人を採用しないのに180人近く採っていたんだ。だからお前は入社できたのかってね、ははっ。
長島・高橋: いやいや、いやいや!
松崎: 今でも覚えているのが、入社して研修中の話なんだけどある日先輩に呼び出されて、「ちょっとお前に仕事がある」と言われたんだ。「なんでしょう?」と聞いたら、「これからNHKで国会中継があるから、それをビデオに撮って欲しい」と。
うちの銀行が景気の後退から起きた巨額の詐欺事件(※)に巻き込まれて、証人喚問に呼ばれた当時の頭取が答弁するのを目の当たりにしてね。
(※)1980年代末、「北浜の天才相場師」と呼ばれた一料亭の女将「尾上 縫」が起こした詐欺事件
高橋: そんな大事件があったとは。
松崎: 日本の経済が坂道を転げ落ちるというところに僕は居合わせました。
高橋: バブル崩壊の影響を感じていたんですね。
松崎: そんなこんなで、はじめてのボーナスが出る時期がやってきました。その時に、どうやら行内に銀行員向けにお金を貸してくれる制度があるらしいというのを知ったんだよね。
長島: 「銀行員向けにお金を貸す」ということがあるんですね。
松崎: 僕には当時欲しかったスピーカーがあって、でも自分の給料では買えなかったんだ。だから銀行のお金を借りて買おうと思って、当時の課長に「お金を借りたいので、ここに判子ください」とお願いに行ったんだ。
そしたら、「お前わかってないな!銀行はお客様にお金を貸すところであって、お前がお金を借りるところじゃない」と。
長島・高橋: 結局、お金借りたんですか?
松崎: 借りました。(笑)
長島: 今もガジェットを集めたりしていると思いますが、当時から欲しいものが色々あったんですね。
松崎: そうだね。ちなみにそのスピーカーは留学に行った時も持って行ったり、結構長いこと使ったんだけど、スピーカーを見るたびに、あの時の課長の顔と言葉が思い出されました。
長島: そんな新人時代に、なにか意識していたことはありますか?
松崎: 研修が終わった後に配属されたのが、M&Aの部署だったんだ。海外企業が日本の市場に入りたいという時に、直接市場に参入する以外にも、日本の会社を買収する手法があるんだけど、そのお手伝いをするのがメインの役割で。業界のことを知らないとお客さんとお話すらまともにできないので、とことん業界の勉強をしていましたね。
長島: それは私も、プロジェクトをやりたいっていう色んなジャンルの人たちと話していてすごく実感しています。
松崎: そして、当時の先輩から「新しい産業を学ぶ時には、その産業が作られた背景や、これまでの歴史を学ぶのが良いよ」と教わりました。そうしたら、それまで非常にとっつきにくかった産業が少しわかったような気になりました。
高橋: 今だったらインターネットで情報を得るという方法もありますが、当時は違ったんですね。
松崎: たしかに、情報の取り方も昔から今にかけて変化してきたんだろうね。それと、新人当時の仕事で印象に残っているのが海外のベンチャー企業の日本参入をお手伝いした仕事かな。
イギリスの諜報機関と関連する仕事をしていたという触れ込みの人が、新しい指紋認識の技術を開発して、これを日本の会社に売り込みたいという話が来たんだけど、今から考えるとあまりお金にならない仕事だから新人にやらせようということだったんだと思うんだけど、「これまっちゃんに任せた」と任せてもらったんだ。
長島: えっ松崎さん、「まっちゃん」って呼ばれていたんですか!
松崎: そうそうそう。日本で商品を出すために日本のカメラメーカーに紹介したり、一緒になって売り込みをやっていましたね。最終的にどれくらいお金をもらえたかわからないんだけど、すごく楽しかったな。
長島: なるほど、なるほど。
松崎: やろうとしていることが、日本はおろか世界にもまったくない技術、というところがすごく面白かった。
高橋: 他に新人時代に感じたことはありますか?
松崎: 僕自身はそのあと銀行から楽天に移って、今はこうして皆と一緒に「きびだんご」をやっていますが、人の縁っていうのはすごく大事だなって思っています。会社の看板を使って、その中で仕事をすることで得られるものとか、その会社でしかできないことってあると思うんですが、大事なのは会社の中にいる人、外にいる人の区別なく、一緒に仕事をした人達との縁だなと。
高橋: 縁が大事、まだまだ感じる機会が少ないかもしれませんが覚えておきます!
松崎: 会社のために仕事をすることは大事なんだけど、会社が目指していることを実現するためにお客さんに提供できることや、一緒に仕事をする相手のために自分ができることが何かを真剣に考える。それがあとあと、かけがえのない財産になっているというのを30年近く社会人やってきてすごく感じています。
長島: 実際にさまざまな人たちの助けを借りて「きびだんご」をやってきた松崎さんの言葉、心に染みます。
高橋: 定番かもしれませんが、最後に新人に向けてのメッセージをお願いします!
松崎: 僕はどんなに漫然として、ルーチンと言える仕事のなかでも、絶対そこには自分が提供できる価値があると思っています。
なんかちょっと改善できるんじゃないか、こうすれば役に立てるんじゃないかと貪欲に考えて、「長島ちゃん、それいいね!」とか「まいきー、すごいじゃん!」って言わせる瞬間を自分から作り出して欲しいな!
長島・高橋: ありがとうございました、頑張ります!
まとめ
今回の話の中で松崎さんが最後に言った、「自分が提供できる価値を考える」という言葉がとても印象的でした。
新人だから出来なくてもしょうがないと言い訳にするのではなく、新人にしか気づかないことに目を向け行動し続けます。
これからも引き続き、代表の松崎ときびだんごの秘密を追っていきたいと思います!