よるだんごvol.7

クラウドファンディングの枠から飛び出し、様々なテーマで不定期に開催される「よるだんご」ですが、6/7(水)の夜に第7回目が開催されました。
今回お迎えしたのは、株式会社 社員食堂 代表栄養士 / おとな食堂ディレクターである、たかはしかよこさん。

s_DSC01377_

「おとな食堂」とは、実際にはなして、調理をして、食べて、食べたものが身体の中にはいって「ちょうどよさ」を確認できるアクティビティ。

「はたらく人の日常の食」の課題

・現代の都市において、日常の食を整える環境が皆無に等しい(やさい不足)
・日常の食がトピックスとして話される機会がない(言語化されていない)
・自分にちょうどいい食事を知るための基本形がわからない

に対し、

1.はなす
2.つくる
3.たべる(かたづける)

を通じてそれぞれの身体に合った「食」と出会える機会を提供してくれます。
「これ、食べたかった!」という発見が得られるそう。
普段の「おとな食堂」はじっくりと時間をかけるそうなのですが、今回のよるだんごバージョンということで短縮版となりました。

s_DSC01367

「働いていると忙しくて、昼はコンビニで済ませてしまう」。そんなネガティブな食事が積み重なるという人は少なくないはずです。
「食」に対してどんどん課題が鬱積していく状況を変えたい、というたかはしさん。

「おとな食堂」で大事なことは、「はなす」ことなのだとか。
聞きたいことや知りたいことを持ち寄ってお互いに言葉を交わすことで、自分の課題が見えてきます。

反対に、「つくる」ことにはそれほど重きを置いていないそう。
「料理教室じゃないから、作りたい人は作ればいい。関わりたいところがあれば、やればいい。」
そのくらいの軽いスタンスに、驚きます。

野菜料理ばっかりを作ります

s_IMG_9902

外で食べる食事は、どうしても炭水化物や揚げ物が多くなりがち。
だから、「おとな食堂」では野菜を使った料理ばかりを作るのだというたかはしさん。

メニュー構成の元にあるのが栄養学。
おとなが1日に必要な栄養素をもとに、メニューが組み立てられていきます。

「栄養が欲しいからごはんを食べるんです。栄養成分を、食品に置き換えているんですね。」

たかはしさんは、「おやさい350」という名前でクックパッドにメニューを載せたりしているそう。
350とは、1日に必要な野菜の量を表しています。

ほんとうに食べたいものに、案外名前はない

s_DSC01377

「何が食べたいですか」と訊かれると、「お寿司」「焼肉」「ラーメン」などのありきたりな回答をする人が多い印象ですが、ほんとうに食べたいものには実は名前がなかったりする、とたかはしさんは言います。

実は「火が通った野菜」、これが食べたいんだと気づく人も少なくないそうで、それを具体的に示すわかりやすい呼び方はないけれど、体が「ちょうどいい」と思えるものを探すことはとても意味深いことです。

「火が通った野菜+芋+豆+果物」
「おとな食堂」で供される食事は、主に上記のもので構成されています。それをおなかいっぱい食べることが大切。

「なかなかこのバランスで食べることを経験している人はいないから、実際に食べてみて、自分の中で『ちょうどよさ』を見つけてもらいたい。
翌朝の体調の違いにも、ぜひ気づいていただきたいです。」

自己野菜紹介

s_DSC01384
「可能であれば、お野菜をひとつ持ってきてください」と事前に参加者のみなさまにお願いしてあったので、多くの方がお野菜を持参してきてくださいました。

自己紹介ならぬ「自己野菜紹介」では、各自が野菜を持って自己紹介をしていきます。
自身の経歴だけでなく、持ってきた野菜にどんなストーリーがあるのかを紹介するというもの。
もちろん、「さっきスーパーで買ってきました」なんていうものでもオッケー。

野菜を持ってきた人も持ってこなかった人も、それぞれの「野菜エピソード」を順番に語り、盛り上がってきました。


ちなみに、きびだんごで用意したのは、以前プロジェクトでお世話になった鹿児島県の三島村の「大名筍」
今が旬の筍ですが、こちらはアクがなくそのままでも食べられます。

あらかじめ作っていただいている料理に加え、それぞれが持ち寄った野菜をたかはしさんが料理してくれるのだそうですから、楽しみです。

さて、どんな料理になるのでしょう。

s_DSC01409

からだがよろこぶご飯を

s_DSC01409

今回のメニューは

玄米がゆ(ひよこ豆いり)
キャベツとじゃがいものスープ
いろいろきのこのガーリックソテー
キャベツのアチャール
キャベツのパセリサラダ
大根の青のりあえ
にんじんの白和え
トマトときゅうりのサラダ(モロッコから)
ヤズサラダ(スイカとフェタチーズ、ミントの中東のサラダ)
大名筍のカルパッチョ
大名筍のソテー
ピーマンのソテー
大根ステーキ
さつまいもとりんごの重ね煮
じゃがいものきんぴら

これだけでも盛りだくさんなのに、さらに各自で持ち寄った野菜のメニューが追加されていきます。
s_DSC01424

追加メニュー

レタスのおひたし
オクラのおかか和え
ゴーヤと豆腐のごま油・おかか炒め
水菜の海苔とごま油和え
なすの胡麻味噌炒め
新生姜の甘酢和え

おなかいっぱい食べる

s_DSC01412
「どう?みんな足りてます?」
そういいながら、料理を作る手を止めないたかはしさん。

「おなかいっぱい、といっても野菜だから。案外大したことはないんですよ。」

s_DSC01438

次から次へとたくさんの料理が運ばれてきます。

お腹いっぱいになったところで、惜しまれながらもお開きに。
会場のみなさんが、それぞれのストーリーをシェアしながら「食」に向き合う「おとな食堂」。

一同大満足です。

おうちに帰ってからのおとな食堂

s_IMG_0367
ぜひやってほしいこととして、今後1週間のどこかで「野菜料理」を作ってみる。
そしてぜひ #おやさい350 でSNSに投稿してみてほしい、とのこと。
自分のできる範囲から、野菜を取り入れていく工夫ができたら素晴らしいですよね。

たかはしさん、そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

s_DSC01454